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弦楽四重奏「糸杉」より 「おお、甘美な気高い薔薇」

アントニーン・ドヴォジャーク (1841-1904)
04 /04 2015
先日の表で見ると、ドヴォジャークが原曲を歌曲に再編集せずに、弦楽四重奏だけに編曲した曲が4曲ある。原曲を聴いてみると、ほかの曲より別に拙劣だったわけではない。原曲は生前には出版されずに終わったようだから、この弦楽四重奏の原歌詞の内容は、同時代の人には分からなかっただろう。

弦楽が描く春の朝の情景が美しい。そして主人公が魔法にかかる個所の描写!主人公が抱きしめたのは恋人ではなく薔薇の幻影だったのか。夢から覚めた後、朝の薔薇の香りのなかで曲は終わる。

ドヴォジャークが忌避したのは、最終行のTrn novýの一言だったのかもしれない。心に突き刺さったままの棘。



Ó, sladká růže spanilá,
おお、甘美な気高い薔薇
Jak jara zjevy ranní,
春の朝の幻影のようなひとよ
Tys bol mi sladký vkouzlila
あなたは魔法で甘美な傷を負わせた
V mé celé žití, ždání.
僕の全てに、渇望を。

Ta všecka tvoje spanilost
あなたの気高い美しさすべてが
Se v hrud mi zakotvila,
僕の胸から離れなかった。
Že jsem se dal ti na milost,
だから僕はあなたの慈悲に身を任せた
Bys rány vyhojila.
この傷を癒してくださいと。

A ty v své lásce horoucí
するとあなたは熱烈な愛で
Mě jak svůj sen objala jsi
僕を夢のように抱きしめた
A v moje srdce práhnoucí
そして僕の渇望する心には
Trn nový vrazila jsi.
新たな棘が突き刺さった。

spanilý(古語)高貴な、魅惑的な、jar春、ranní,朝の、zjev(古語)幻影、tys=thou、bol苦痛、痛み、vkouzlila→kouzlit(過去形)魔術をかける、ždání渇望、spanilost高貴さhruď胸、zakotvit停泊する、dal se →dát se(過去形)、vyhojila→hojit(過去形)癒す、 horoucí燃え盛る、熱烈な、objal→obejmout抱く、抱擁する、prahnout(喉や口が)乾く、trn棘、vrazit打ち込む

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ISATT

愛好する歌曲・カンタータの試訳集です。

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