楽譜は語る。

アントニーン・ドヴォジャーク (1841-1904)
11 /30 2016


無名時代のドヴォルジャークが書いたカンタータ「讃歌」(1872年)の古い総譜を読む。
歌詞は最後の一行を除いては、親孝行の讃歌なのか、愛国讃歌なのか分からない。
(最後の一行になっているのは、演奏途中で官憲に制止されないための知恵である。)
もっと決定的な一行がある。それは、
Milujme ji, byť sup nám srdce kloval,  
「母(祖国)を愛そう、ハゲタカがわれらの心をついばんでも」
という一行で、この「ハゲタカ」はハプスブルク帝国の紋章を暗示している。
しかしこれがドイツ語・英語では「心が血を流しても」に直されている。
こうして古い楽譜は音楽以外のさまざまな事を語る訳です。ショスタコーヴィチみたいだ。


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ISATT

愛好する歌曲・カンタータの試訳集です。