ドヴォジャーク 歌曲集「愛の歌」より2

アントニーン・ドヴォジャーク (1841-1904)
03 /31 2015
「愛の歌」では、原曲集では4曲目のこの曲が最後に置かれている。ドヴォジャークはこの曲を恋する若者の「白鳥の歌」として再配置したことを、歌詞を読んで初めて理解した。

水面を漂う白鳥を描いた、美しいピアノ伴奏。若き日の苦しかった恋を、20年以上経ってから、澄み切った思いでもう一度描いたドヴォジャーク。

(追記)
この曲は弦楽四重奏「糸杉」では、チェロがソロを奏でる荘重な曲。それは「レクイエム」の合唱という趣があり、この歌曲の「白鳥の歌」と同じ発想だと思う。


(12分40秒から)

歌曲集「愛の歌」より2

歌詞:グスタフ・プフレーガ・モラフスキー
作曲:アントニーン・ドヴォジャーク(1865年、24歳-編曲1887年)

第8曲「おお、愛しい人、ただひとり愛する人」
Ó, duše drahá, jedinká,
おお、愛しい人、ただひとり愛する人、
Jež v srdci žiješ dosud:
僕の心に生きつづけている人よ
Má oblétá tě myšlenka,
僕の思いは君をめぐる、
Ač nás dělí zlý osud.
邪悪な運命が僕たちを引き裂こうとも。

Ó, kéž jsem zpěvnou labutí,
おお、僕が瀕死の白鳥なら、
Já zaletěl bych k tobě;
君の許に飛んでいき
A v posledním bych vzdechnutí
最後の溜息をついて
Ti vypěl srdce v mdlobě.
息絶えながら僕の心を歌うのに。

A v posledním vzdechnutí
最後の溜息をつきながら。

žiješ→žít(二・単)生きている、dosud=doposudこれまで、今まで、oblet飛び回る(三・単)、Ač・・にかかわらず、dělí→dělit(三・単)分ける、zlý邪悪な、kéžもしも–でありさえすれば、zpěvný歌う、labuť白鳥、zaletěl→zaletat飛ぶ(過去形-仮定法)、poslední最後の、vzdechnutí→vzdechnout→vzdychnout溜め息をつく、vypěl →zpívat(過去形-仮定法)歌う、mdlob気を失う、「歌う白鳥」を「瀕死の白鳥」と意訳した。
スポンサーサイト

ISATT

愛好する歌曲・カンタータの試訳集です。

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。