グリーク「ソールヴェイの子守唄」 

エドヴァルド・グリーク (1843-1907)
05 /07 2012
今年のGWは、山で多くの方が亡くなった。いずれも昨年歩いたコースで、遭難の状況が目の前に浮かぶような思いだった。一瞬の暗転に命を落とした方々に、天国での平安を祈りたい。

最後に、白馬で遭難されたパーティは、一通りの装備を持参していたことを、彼らの名誉のために追記しておきたい。

* * *
北アルプス:冬山用ズボンなど遺留品回収 6人遭難死
毎日新聞 2012年05月07日 21時38分

 長野県白馬村の北アルプス・白馬岳(2932メートル)で北九州市の男性6人が遺体で発見された遭難事故で、同村山岳遭難防止対策協会(遭対協)の隊員2人が7日、遺体発見現場に入り、5人分のザックなどの遺留品を回収した。1人のザックについては遺体と共に既に回収している。

 遺留品は長野県警大町署員が確認した後、遭対協の降籏義道隊長が取材に応じた。五つのザックにはそれぞれ、春・夏山用の羽毛ジャケット、防風機能のある冬山用ズボン、保温機能のある登山用下着、予備の手袋、500ミリリットル入りの水3本などが入っており、約15キロの重さだった。簡易コンロも二つあったという。6人で使用したとみられ、発見時に遺体に巻き付いていたツェルト(簡易テント)1点も回収した。

 6人は発見時、防水透湿性素材の雨がっぱに綿のズボン、ウールのシャツなどの薄着だった。降籏隊長は「冬山用のズボンを持っていたが、全身の装備は冬山に耐えられない。加えて、低体温症で判断が鈍り、吹雪になって着替えられなかったのではないか」と推測した。【巽賢司、福富智】

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劇音楽「ペール・ギュント」から「ソールヴェイの子守歌」
(08:10より)

Sov, du dyreste Gutten min!
お眠りなさい、いとしい坊や
Jeg skal vugge dig, jeg skal våge.
お前を揺りかごをいれて、ゆすってあげよう。

Gutten har siddet på sin Moders Fang.
坊やはお母さんの膝にずっと座ってた、
De to har leget hele Livsdagen lang.
ふたりはずうっと遊んでた。

Gutten har hvilet ved sin Moders Bryst
坊やはお母さんの胸で休んでた、
hele Livsdagen lang. Grud signe dig, min Lyst!
ずうっと長い間。神様がお守り下さいますように、愛しい坊や!

Gutten har ligget til mit Hjerte tæt
坊やは私の胸に、疲れて横たわってる
hele Livsdagen lang. Nu er han så træt.
ずうっと長い間。この子はとても疲れてる。

Sov, du dyreste Gutten min!
お眠りなさい、いとしい坊や
Jeg skal vugge dig, jeg skal våge.
お前を揺りかごをいれて、ゆすってあげよう。
Sov, du dyreste Gutten min!
お眠りなさい、いとしい坊や(繰り返し)

* * *
世界を放浪した果てに、瀕死の身となって故郷に戻るペール・ギュント。帰りを待ち続けていたソールヴェイが、ギュントを胸に抱いて歌う子守唄。それを聴きながら彼は息絶える。

Sov (søvn=sleepの命令形)、min=my, gutt男の子
jeg[ヤイ]私は、skal=助動詞(shall), vuggeゆりかご、dig=thee, våge=dare

har(have)- siddet(sidde=sitの過去分詞)→現在完了、fang=knee
de=they, to=two、har-leget(legeの過去分詞?) gespieltに意味に解しておく。
hele=all、Livsdag=Lebtage? lang=long

har(have)-hvilet(hvile=rest), ved=by, moder=parent, bryst=breast, signe=bless

har(have)-ligget(ligge=lie), til=to, mit→mitt(?)「私の」(中性・単数)、Hjerte-heart, træt=tired、nu不詳→nå(now)?、er(være=be)の現在形、han=he, så=so


グリーク 歌曲『君を愛してる』

エドヴァルド・グリーク (1843-1907)
04 /14 2011
グリークの恋の歌をもう一曲。詩というより、切ない恋心を一気に語った四行の台詞。
この春に恋する人に幸いあれ、いつもの年よりも、さらに多くの幸いあれ。



「君を愛してる」Jeg elsker Dig op.5-3

原詩 ハンス・クリスチャン・アンデルセン
作曲 エドヴァルド・グリーク

Min Tankes Tanke ene du er vorden,
ぼくは君のことしか考えられないようになってしまった。
Du er mit Hjertes første Kærlighed.
君はぼくの心の最初の恋人
Jeg elsker Dig, som Ingen her på Jorden,
君を愛してる、この世の誰よりも。
Jeg elsker Dig i Tid og Evighed!
君を愛してる、これから永遠に!

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Jeg[ヤイ]私は、elske(r)=love、Dig=thee(you)、er(være=be)の現在形, er-vorden(=geworden)現在完了、hjerte-heart、Kærlighed=love、som(人称代名詞、主格・目的格)、ingen誰も~ない、jorde=filed, earth、Tid=time, evighed=ewig(?)
*原詩はデンマーク語だそうだが、ノルウェー語の文法書で読解できた。

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グリーク 歌曲「夢」

エドヴァルド・グリーク (1843-1907)
04 /10 2011
今日は桜が満開、春らしくこんなロマンチックな曲もいいかと。
これはグリークのドイツ語原詩による歌曲です。

* * *


「夢」Ein Traum  op.48-6

原詩 フリードリヒ・フォン・ボーデンシュテット
作曲 エドヴァルド・グリーク(1888年)

Mir träumte einst ein schöner Traum:
僕は美しい夢を見た
Mich liebte eine blonde Maid;
あるブロンドの娘に恋する夢を。
Es war am grünen Waldesraum,
それは緑の森のなかの
Es war zur warmen Frühlingszeit:
暖かい春の日だった。

Die Knospe sprang, der Waldbach schwoll,
つぼみは開き、森の流れは勢いを増して
Fern aus dem Dorfe scholl Geläut –
遠くの村の鐘の音が響き、
Wir waren ganzer Wonne voll,
僕たちは幸せで一杯で
Versunken ganz in Seligkeit.
至福にひたっていた。

Und schöner noch als einst der Traum
そして夢よりもさらに美しいのは、
Begab es sich in Wirklichkeit -
現実になったこと。
Es war am grünen Waldesraum,
それは緑の森のなかの
Es war zur warmen Frühlingszeit:
暖かい春の日だった。

Der Waldbach schwoll, die Knospe sprang,
森の流れは勢いを増して、つぼみは開き
Geläut erscholl vom Dorfe her –
村の鐘の音が響き、
Ich hielt dich fest, ich hielt dich lang
僕は君を固く抱きしめ、長い間抱きしめた、
Und lasse dich nun nimmermehr!
そして君をもう二度と放さない!

O frühlingsgrüner Waldesraum!
おお、春の緑の木陰!
Du lebst in mir durch alle Zeit -
君は僕のなかにずっと生きている
Dort ward die Wirklichkeit zum Traum,
その木陰は現実が夢になったところ、
Dort ward der Traum zur Wirklichkeit!
夢が現実になったところ!

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劇音楽「ペール・ギュント」から「ソールヴェイの子守歌」

エドヴァルド・グリーク (1843-1907)
04 /10 2011


劇音楽「ペール・ギュント」から「ソールヴェイの子守歌」
(08:10より)

Sov, du dyreste Gutten min!
お眠りなさい、いとしい坊や
Jeg skal vugge dig, jeg skal våge.
お前を揺りかごをいれて、ゆすってあげよう。

Gutten har siddet på sin Moders Fang.
坊やはお母さんの膝にずっと座ってた、
De to har leget hele Livsdagen lang.
ふたりはずうっと遊んでた。

Gutten har hvilet ved sin Moders Bryst
坊やはお母さんの胸で休んでた、
hele Livsdagen lang. Grud signe dig, min Lyst!
ずうっと長い間。神様がお守り下さいますように、愛しい坊や!

Gutten har ligget til mit Hjerte tæt
坊やは私の胸に、疲れて横たわってる
hele Livsdagen lang. Nu er han så træt.
ずうっと長い間。この子はとても疲れてる。

Sov, du dyreste Gutten min!
お眠りなさい、いとしい坊や
Jeg skal vugge dig, jeg skal våge.
お前を揺りかごをいれて、ゆすってあげよう。
Sov, du dyreste Gutten min!
お眠りなさい、いとしい坊や(繰り返し)

* * *
世界を放浪した果てに、瀕死の身となって故郷に戻るペール・ギュント。帰りを待ち続けていたソールヴェイが、ギュントを胸に抱いて歌う子守唄。それを聴きながら彼は息絶える。

Sov (søvn=sleepの命令形)、min=my, gutt男の子
jeg[ヤイ]私は、skal=助動詞(shall), vuggeゆりかご、dig=thee, våge=dare

har(have)- siddet(sidde=sitの過去分詞)→現在完了、fang=knee
de=they, to=two、har-leget(legeの過去分詞?) gespieltに意味に解しておく。
hele=all、Livsdag=Lebtage? lang=long

har(have)-hvilet(hvile=rest), ved=by, moder=parent, bryst=breast, signe=bless

har(have)-ligget(ligge=lie), til=to, mit→mitt(?)「私の」(中性・単数)、Hjerte-heart, træt=tired
nu不詳→nå(now)?、er(være=be)の現在形、han=he, så=so


グリーク 「ソルヴェーグの歌」

エドヴァルド・グリーク (1843-1907)
04 /04 2011


劇音楽「ペール・ギュント」より
ソルヴェーグの歌 (ドイツ語版)

原作 ヘンリク・イプセン
作曲 エドヴァルド・グリーク

Der Winter mag scheiden, der Frühling vergehn,
冬が去り、春は消えうせて
der Sommer mag verwelken, das Jahr verwehn,
夏が終わり、一年が過ぎていく
Du kehrst mir zurück, gewiß, du wirst mein,
あなたは私の許に戻ってくる、きっと、私のものになる
ich hab es versprochen, ich harre treulich dein.
約束したもの、あなたをずっと待っているわ。

Gott helfe dir, wenn du die Sonne noch siehst.
神様のご加護がありますように、あなたが太陽をまだ見ているのなら。
Gott segne dich, wenn du zu Füßen ihm kniest.
神様の祝福がありますように、あなたが神様に跪いているのなら。
Ich will deiner harren, bis du mir nah,
あなたを待っています、私のそばに来てくれるまで
und harrest du dort oben, so treffen wir uns da!
そしてあなたが天上に召されたなら、そこで会いましょうね!

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世界を放浪するペール・ギュントを、故郷で待ち続ける乙女ソルヴェーグの歌。今は亡きルチア・ポップの名唱が胸に迫る。希望を失わずに、帰らぬ人との再会を待ち続ける心、それがこの世のことであっても、彼岸のことであっても、と歌詞は歌う。

ISATT

愛好する歌曲・カンタータの試訳集です。