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楽譜は語る。



無名時代のドヴォルジャークが書いたカンタータ「讃歌」(1872年)の古い総譜を読む。
歌詞は最後の一行を除いては、親孝行の讃歌なのか、愛国讃歌なのか分からない。
(最後の一行になっているのは、演奏途中で官憲に制止されないための知恵である。)
もっと決定的な一行がある。それは、
Milujme ji, byť sup nám srdce kloval,  
「母(祖国)を愛そう、ハゲタカがわれらの心をついばんでも」
という一行で、この「ハゲタカ」はハプスブルク帝国の紋章を暗示している。
しかしこれがドイツ語・英語では「心が血を流しても」に直されている。
こうして古い楽譜は音楽以外のさまざまな事を語る訳です。ショスタコーヴィチみたいだ。


IMG_0763.jpg

ドヴォルジャーク「子守り歌」B.142

ドヴォルジャーク「子守り歌」B.142(1885年)

オリジナルの歌詞はドイツ語ですが、楽譜はチェコ語版しか手に入らず。しかし、この柔らかい響きはチェコ語のほうが向いているのかも。アンコールピースに如何?
*元来チェコ語の民謡のドイツ語訳に付曲し、それを後世の人がチェコ語に戻したらしい。



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「子守り歌」
Spi, mé dítě, spi,
眠れ、わが子よ、眠れ、
zamkni očka svý.
その目を閉じて。
Pán Bůh bude spáti s tebou,
神さまもきっとお前と眠るよ、
andílci tě ukolébou.
天使のようなお前を、ゆすってあげよう。
Spi, andílku, spi,
眠れ、天使よ、眠れ、
dítě spi, jen spi.
わが子よ、眠れ。

Drahé dítě, spi,
大切な子よ、眠れ、
zamkni očka svý.
その目を閉じて。
Dám ti buben, dám housličky,
お前に太鼓をあげよう、ヴァイオリンをあげよう、
nedám tě za svět celičký.
世界のすべてはあげないけど。
Spi, synáčku, spi,
眠れ、わが息子よ、眠れ、
dítě, spi, jen spi.
わが子よ、眠って。




https://www.youtube.com/watch?v=9ers--N8geE

イルデブランド・ピツェッティ 「3つのペトラルカのソネット」より

イタリアの近代歌曲の大作曲家、イルデブランド・ピツェッティ(1880-1968)が残した「3つのペトラルカのソネット」。これはピツェッティが亡妻マーリアに捧げた曲だという。亡くなった妻の思い出を、現世では結ばれることの無かったペトラルカ(1304-74)のラウラとの思い出に重ねながら、14世紀の古詩を現代に蘇らせたこの響き。対訳を寄せて下さった二期会の名バスバリトン、畠山茂さんに感謝。



「ペトラルカの3つのソネット」より
Canzoniere CCCXI
カンツォニエーレ 311
Quel rosignuol, che sì soave piagne,
あのナイチンゲールがあんなに甘く泣くのは
forse suoi figli, o sua cara consorte,
きっとその子らの、あるいは愛しの妻のため。
di dolcezza empie il cielo e le campagne
優しさで天を充たし、また野をも充たすのは
con tante note sì pietose e scorte;
その慈悲深く軽やかな調べの数々で。
e tutta notte par che m'accompagne,
夜を通じて、あたかも私に寄り添い来ては
e mi rammente la mia dura sorte:
私に我が辛き運命を思い出させて。
ch'altri che me non ho di cui mi lagne,
我が身の他に嘆く相手はいない、と。まさか
ché 'n dee non credev'io regnasse Morte.
女神にも死神の王権が及ぶなんて。
O che lieve è ingannar chi s'assecura!
たやすいものだ、自信ある者を裏切ること!
Que' duo bei lumi assai più che 'l sol chiari
双の、綺麗な、陽よりずっと明るい光が、
chi pensò mai veder far terra oscura?
誰が思った、暗い土塊の形になると。
Or conosch'io che mia fera ventura
今こそわかるのだ、我が厳しきさだめの意図、
vuol che vivendo e lagrimando impari
生きつつ涙しつつこれを学べ、との意図が。
come nulla qua giù diletta e dura.
この地上ではどんな喜びも続かない、と。

寄贈楽譜

レオシュ・ヤナーチェクの楽譜・文献をまとめて音大図書館に寄付しました。
ご興味のある方は、こちらの一般閲覧をご利用ください。


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寄贈リスト       
1.オペラ「シャールカ」ヴォーカルスコア (オペラ第一作)Universal Edition
2.オペラ「カーチャ:カヴァノヴァー」(第六作)Universal Edition
3.ピアノ曲集「草陰の小道」 スプラフォン・ベーレンライター全集版からの分売
4.ピアノ曲集「霧の中で」  ヴァーツラフ・シュチェパーン校訂 
              プラハ芸術音楽協会 1944年刊(1924年版の重版)
5.ピアノ曲「思い出」  スプラフォン・ベーレンライター全集版からの分売
6.カンタータ「アマールス」 スプラフォン・ベーレンライター全集版
7.カンタータ「永遠の福音」 スプラフォン・ベーレンライター全集版
8.オーケストラ曲「ラシュシュコ地方の舞曲集」 スプラフォン・ベーレンライター全集版
9.交響詩「ブラニーク山のバラード」Editio Janáček
10.室内楽「コンチェルティーノ」Editio Janáček
11.女声合唱曲全集 Editio Janáček
12.男声合唱曲集 第一巻  スプラフォン・ベーレンライター全集版
13.オーケストラ曲「2つの舞曲」スプラフォン・ベーレンライター全集版
  1)コサックの踊り 2)セルビアのコロ舞曲
14.交響詩「タラス・ブーリバ」スプラフォン・ベーレンライター全集版
15.女声合唱曲集「フラツチャニの歌」(プラハ古城の歌)全三曲 
  スプラフォン・ベーレンライター全集版
15.女声合唱曲集「フラツチャニの歌」(プラハ古城の歌)全三曲 
  スプラフォン・ベーレンライター全集版
15.カンタータ「ソラーニュ山のチャルターク」
  スプラフォン・ベーレンライター全集版
16.女声合唱曲「カシュパル・ルツキー」 
  スプラフォン・ベーレンライター全集版
17.初期の2つの独唱曲
  1)「ぼくを欲しくないって、それが何だい?」2)「春の歌」
  アレナ・ニェムツォヴァー校訂、Editio Moravia 
18.男声合唱曲「七万の」
19.男声合唱曲集「4つのモラヴィア男声合唱曲」
 1)もし君が分かってるなら 2)蚊たち 3)夕べの人さらい 4)別れ
20.カンタータ「娘オルガの死によせる挽歌」
21.「3つの男声合唱曲」
 1)「脅し」 2)「おお、愛よ」3)「嫉妬する男」
22.混声合唱曲集
 1)「秋の歌」 2)「野鳩」 3)「われらの歌」
23.女声合唱曲「狼の足跡」
24.プラハ留学時代の習作集(手稿ファクシミリ)
25.混声合唱曲「主の祈り」(我らが父よ)
26.伴奏付き合唱曲「主よ憐れみたまえ」
27.合唱曲「祝典合唱曲(師範学校定礎式によせる)」
28.典礼合唱曲「アヴェ・マリア」
29.男声合唱曲「ハルファル先生」(1948年版)
 プラハ芸術音楽協会 1948年刊
「チェコ人」のハルファル先生が「ポーランド語で教える」ことを「ハプスブルク帝国の」
 視学官に要求されて自殺する、という、19世紀末のシレジア地方の三つどもえの民族
 対立を描いた三部作の最初の作品
30.「モラヴィア地方の舞曲集」(1889年)
 ヤナーチェクが故郷モラヴィア地方の舞曲を現地で収集しピアノに編曲した曲集。 
 各舞曲の注釈やステップ、振付けも記す。民俗学者としての側面。いくつかの舞曲は
 現在まで伝承され、映像で見ることが出来る。
  例 VI.Starodavny「昔の踊り」
   https://www.youtube.com/watch?v=7LaQ1NZvcyc
  XII. Čeladenskŷ「チェラデンスキー」
  
31.典礼曲「Constitues」
32.「ヤナーチェク作品のピアノ四手編曲集」
33. ピアノ曲「霧の中で」手稿譜ファクシミリ
34.「レオシュ・ヤナーチェク年譜」拙訳
35.「チェコのピアノ作品集」ルドルフ・フィルクシュニー編(ヤナーチェクの弟子) 
36.「ベドジフ・スメタナ スケッチ集」
  手稿譜ファクシミリ(コロタイプ?)1942年
37.「ヤン・マサリクの愛聴した民謡集」1968年
 1968年の「プラハの春」に出版された楽譜。政治家ヤン・マサリク(1886-1948)の愛唱し た民謡集。戦後、共産党政権が国を掌握する過程で謎の死を遂げるが、当時から共産党による謀殺が有力視されていた。編者は最終曲でそれを暗示し抗議している。敬愛された政治家の謀殺を、こういう形でしか語れなかった時代。20世紀のコミュニズムの恐怖を語る楽譜。
最終曲の歌詞:
Umrem, Umrem, ale neviem kody
私は死ぬ、だけどいつかは分からない。
A keď umrem, kedy, A keď umrem, ležať budem,
そして死んで横たわったとき、
hop, cup, tralala, tak to si ja spievať budem, hop, hop, tralala!
それでも私は歌っていよう、トララララ!
A keď umrem, potom ležať budem
そして死んで横たわっても
a tu ja si ešte spievať budem
私はそれでも歌っているだろう。
Hej, keď umrem, ležať budem, hop, hop, tralalala!
死んでそこに横たわっても、
takto si ja spievať budem, hop, hop, tralala!
こうして私は歌うだろう、トララララ!
 
38.ドヴォジャーク「新世界より」ピアノ独奏版
39. オタカル・オストルチル(1879-1935)「ヤン・ネルダの詩による男声合唱曲」
  ヤナーチェクの後期オペラのプラハ初演を手掛けた、国民劇場のオペラ部門の
  総責任者・指揮者(1919-35)。プラハ芸術音楽協会 1923年刊
40.オズワルト・フルブナ(1893-1971)「ピアノのためのソナチナ」
  ヤナーチェクの弟子で、遺作のオペラ「死者の家から」を補筆。
41.ヤロスラフ・クヴァピル(1892– 1958)「4つの男声合唱曲」
  ヤナーチェクの同郷の弟子
42ヤロスラフ・クヴァピル「ピアノ作品集」
43.ミロスラフ・クレイチー「3つの古いチェコの愛の歌」
44.ヤン・クンツ(1883-1976)「スロヴァーツコ地方の民謡」
  ヤナーチェクとヴィーチェスラフ・ノヴァークの弟子で、初代のブルノ音楽院院長。
45.レル・コンヴァリンカ(1885-1970)「ホラーツコ地方の歌」。
 1940年にこれだけ立派な楽譜を製作していたことを示す。
46.ヴィート・クメント(1894-1954)合唱曲「スレスコ(シレジア)地方より」
 ヤナーチェクの弟子。
47.ヤナーチェク「弦楽四重奏曲第二番 内緒の手紙」
48.Moravia Magna「大モラヴィア帝国」
ヤナーチェクの「グラゴル・ミサ」の精神的背景となった、ビザンチン帝国の宣教師によるスラブ民族への文字の招来と、東方キリスト教の伝道。それを行った「大モラヴィア帝国」(九世紀)の発掘調査報告。
49.Kulturních památek 「チェコ文化辞典」
50.51 Leoš Janáček- Hudebně Teoretickě Dílo 1.2
「ヤナーチェク-音楽理論の業績」ヤナーチェクが生前発表した音楽理論の集成。
52. Leoš Janáček- A Soudobá Hudba 「ヤナーチェクの同時代の音楽」
作曲者の死後30年の記念学会(於ブルノ、10/19-25の論文集。当時の一流の学者たちが寄稿している。
53 Musikologie - Janáček sboník 「雑誌音楽研究-ヤナーチェク特集号」1955年。
ヤナーチェク研究号、ルドヴィーク・クンデラ(ヤナーチェクの弟子で、作家クンデラの父)らが寄稿している。生前の回想が興味深い。
54. Leoš Janáček- Literární dílo 「レオシュ・ヤナーチェク著作集 文芸編」
ヤナーチェクが生前に発表した評論や随筆の集成。
55. Leoš Janáček- Teoretickě Dílo 「レオシュ・ヤナーチェク著作集 楽理編」
ヤナーチェクが生前に発表した音楽理論の集成。
56. Leoš Janáček- Folkloristické Dílo 「レオシュ・ヤナーチェク著作集 民謡編」
ヤナーチェクが生前に発表した民謡研究の集成。
57.Úplná Nauka o Harmonii「和声学全書」
ヤナーチェクの和声学テキスト、生前の初版本。
58. Janáček and Czech Music
1988年に行われた学会の論文集
59. Janáček Studies
現代のチェコ内外の学者たちによる論文集。ミロシュ・シュチェドロニュのスピーチ・メロディとオペラの関連を論じた論文が興味深い。
60. Leoš Janáček- A Hudba 20 Století「20世紀の古典 ヤナーチェク」
著者ミロシュ・シュチェドロニュが20世紀の作曲家としてヤナーチェクを論じ、印象主義・表現主義アヴァンギャルドの作曲家との相互影響と交流を辿る。
61. Janáček a Hukvaldy
ヤナーチェクの生まれ故郷、モラヴィア地方フクヴァルディ村の写真集(日本の丹沢のような山村。古城跡のふもとにある)
62. Janáček a Hukvaldy
ヨゼフ・カフカの紹介者として知られるマックス・ブロートは、ヤナーチェクの音楽の信奉者でオペラ台本のドイツ語訳も手掛けた。そのブロートにより1924年に出版された初の伝記。生前の初版本(ドイツ語からのチェコ語訳)。
64.日本ヤナーチェクの友の会会報第3-14号(欠号あり)
65.「利口な女狐の物語」日生劇場、2006年公演のパンフレット
66. Nové národní písně moravské 「新モラヴィア民謡集」
ヤナーチェクの協力者フランチシェク・バルトシュによる民謡収集。1882年出版の復刻。
  http://tyfoza.no-ip.com/pisne/ (全譜例MD化)
67.ハイドン交響曲第四十八番「マリア・テレジア」筆写譜ファクシミリ。スロヴァキアで発見され、生誕二百五十年の記念に出版されたもの。
68.ヤナーチェクの各オペラ解説
69.「プラハ国民劇場の歴史と建築の細部」
70.「オペラアルバム」オペラアリア名曲集 Otto Froelich なる作曲家は不明。
71. ヤン・クンツ 歌曲集「幸福の夢」sny o štěsti
  原詩作者ヤロスラフ・ヴルフリツキーはドヴォルジャークやヤナーチェクの原作者として著名。ヤン・クンツはヤナーチェクの弟子。後の世代の作例として興味深い。

ヴィーチェスラフ・ノヴァーク カンタータ「幽霊の花嫁」

ドヴォジャークのカンタータ「幽霊の花嫁」(原題 婚礼のシャツ)はよく演奏されるけれども、弟子のヴィーチェスラフ・ノヴァークは同じ歌詞を使い、その旋律を引用して、ドヴォジャークの死後に全曲を作曲した(!)。聴き比べてみると面白いですよ。ドヴォジャークにベルク風の味わいが混じる怪作。

ドヴォジャーク版


ノヴァーク版


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劇的カンタータ「幽霊の花嫁」Svatební košile
(原題 婚礼のシャツ)

1.
Už jedenáctá odbila,
もう11時の鐘が鳴ったのに
a lampa ještě svítila,
ランプはまだ点っていた
a lampa ještě hořela,
ランプはまだ燃えていた
co nad klekadlem visela.
祈祷台の上で。

Na stěně nízké světničky
低い天井の部屋の壁には
byl obraz boží rodičky,
聖母マリアの聖画があった。
rodičky boží s děťátkem,
聖母はみどり児を抱き
tak jako růže s poupátkem.
蕾のある薔薇のようだった。

A před tou mocnou světicí
力にあふれるその聖画の前に
viděti pannu klečící
跪く乙女が見える。
klečela, líce skloněné,
跪き、頭を足れ
ruce na prsa složené;
胸元で手を合わせ

slzy jí z očí padaly,
眼から涙がこぼれ
žalem se ňádra zdvihaly.. *čelem, želem とするテキストが混在する。
悲しみが胸にこみ上げ
A když slzička upadla,               
涙が滴ると
v ty bílé ňádra zapadla.
白い胸に落ちていった。
"Žel bohu, kde můj tatíček?
「ああ神さま、私のお父さまはどこ?
Již na něm roste trávníček!
もう草に覆われています
Žel bohu, kde má matička?
ああ、お母さまはどこ?
Tam leží - podle tatíčka!
横たわっています、お父さまの傍らに!
Sestra do roka nežila,
姉は一年も経たずに亡くなり、
bratra mi koule zabila.
兄は銃弾に斃れました。」

Měla jsem, smutná, milého,
「私には、悲しいけど、愛しい人がいました。
život bych dala pro něho!
あの人になら命も捧げたでしょう
Do ciziny se obrátil,
どこか知らない国に行き
potud se ještě nevrátil.
いまだに帰ってきません。」

Do ciziny se ubíral,
「知らない国に行くとき
těšil mě, slzy utíral: *utíral→utřít
私の涙を拭って、慰めてくれました。
"Zasej, má milá, zasej len,
『種を蒔いておくれ、愛しいお前、麻の種を
vzpomínej na mne každý den,
僕のことを毎日思い出しておくれ

první rok přádla hledívej, *Hlídlý = hledivý      
一年目は紡ぎ車に向かい、
druhý rok plátno polívej,
二年目は麻布を晒し
třetí košile vyšívej:
三年目はシャツに縫いなさい。
až ty košile ušiješ,
君がシャツを縫い終えたら
věneček z routy poviješ."
茴香の花冠を編むんだよ』

Již jsem košile ušila,
「私はもうシャツを縫い終えて
již jsem je v truhle složila,
もう衣装箱に畳んでいれました。
již moje routa v odkvětě,
もう茴香は萎れてしまったのに
a milý ještě ve světě,
愛しいひとはまだよその国にいる
ve světě šírém, širokém,
遙か彼方の国に
co kámen v moři hlubokém.
深い海の底の石のように。
Tři léta o něm ani sluch
三年間あの人について何の知らせも無く
živ-li a zdráv - zná milý bůh!
健やかに生きているかは、神さまだけがご存じ!」

"Maria, panno přemocná,
「全能のマリア様、
ach budiž ty mi pomocna:
ああ、私をお助けください
vrať mi milého z ciziny,
愛しいひとを知らない国から私に返してください
květ blaha mého jediný;
私のただひとつの幸せの花を
milého z ciziny mi vrať -
愛しいひとを、知らない国から私に返してください
aneb život můj náhle zkrať:
さもなければ私の命をすぐに縮めてください
u něho život jarý květ -
あの人のそばで人生は春のように花開くけど
bez něho však mě mrzí svět.
あの人なしではこの世はまるで凍てつくよう
Maria, matko milosti,
マリア様、慈悲深い聖母様
buď pomocnicí v žalosti!"
この悲しみからお救いください!」

Pohnul se obraz na stěně -           
壁の聖画が動いて
i vzkřikla panna zděšeně;  vzkřikla→křiknout
乙女は驚きの声を上げた
lampa, co temně hořela,
弱々しく灯っていたランプは
prskla a zhasla docela.
またたくと、完全に消えてしまった。
Možná, žeť větru tažení,
きっと、風が吹き抜けたのだろう
možná i - zlé že znamení!
あるいは、悪い前触れか!

A slyš! na záspí kroků zvuk
ほらお聞き!外の通路を歩く音を
a na okénko: ťuk, ťuk, ťuk!
窓を叩く音が、コツ、コツ、コツと。
"Spíš, má panenko, nebo bdíš?
「寝ているのか、愛しいお前、それとも起きているか?
Hoj, má panenko, tu jsem již!
おおい、僕はもうここにいる!」


Hoj, má panenko, co děláš?           
「おおい、愛しいお前、何をしてる?
A zdalipak mě ještě znáš,
僕のことがまだ分かる?
aneb jiného v srdci máš?"
それとも心変わりをした?」

"Ach můj milý, ach pro nebe,
「ああ、あなた、そんなこと絶対ないわ
tu dobu myslím na tebe;
今もあなたのことを思っているし
na tě jsem vždycky myslila,
ずっとあなたのことを思って
za tě se právě modlila!"
お祈りしていたところなの!」

"Ho, nech modlení - skoč a pojď,
おお、祈りはやめて、(窓を)飛び越えておいで。
skoč a pojď a mě doprovoď;
飛び越えて、僕についておいで
měsíček svítí na cestu:
お月さまが道を照らしている
já přišel pro svou nevěstu."
僕は君を嫁に迎えるために来たんだ」

"Ach proboha, ach co pravíš?
「えっ、いったい何を仰っているの?
Kam bychom šli - tak pozdě již!
どこへ行くおつもりなの、こんな遅くに?
Vítr burácí, pustá noc,
風が唸り、人の気配の無い夜に
počkej jen do dne - není moc."
朝まで待ちましょう-もうじきよ」

"Ho, den je noc, a noc je den -
「いや、昼が夜で、夜が昼。
ve dne mé oči tlačí sen!  
昼には僕の眼は夢しか見えない!    
Dřív než se vzbudí kohouti,
雄鶏が目を覚ます前に
musím tě za svou pojmouti.
君をわがものにしなくてはならない。
Jen neprodlévej, skoč a pojď,
ぐずぐずしないで、飛び越えておいで
dnes ještě budeš moje choť!"
昼(夜)のうちに、僕の妻になるんだ!」

Byla noc, byla hluboká,
夜はとっぷりと更けていた
měsíček svítil z vysoka
月は高みから照らし
a ticho, pusto v dědině,
村は静かで人気がなく
vítr burácel jedině.
風だけが唸り声を上げていた。

A on tu napřed - skok a skok,
男が前を、駆けて行き
a ona za ním, co jí krok.
女は後を、懸命についていく
Psi houfem ve vsi zavyli,  zavyli,→výt
村の犬は一斉に吠え出した
když ty pocestné zvětřili;
駆ける二人を嗅ぎつけて。
a vyli, vyli divnou věc:
そして吠えに吠えた、妖しいぞ
žetě nablízku umrlec!
死人が近くにいるぞ、と!

"Pěkná noc, jasná - v tu dobu    
「美しい明るい夜、このときに
vstávají mrtví ze hrobů,
死者は墓より起き上がり
a nežli zvíš, jsou tobě blíž
知らぬ間に、お前のそばに
má milá, nic se nebojíš?"
愛しいお前、怖くないのか?」

"Což bych se bála? Tys se mnou,
「なぜ私が怖がるの? あなたが傍にいて
a oko boží nade mnou. -
神様の眼が私を見守ってくださってるのに。
Pověz, můj milý, řekni přec,
教えて、あなた、教えて
živ-li a zdráv je tvůj otec?
あなたのお父様はお元気なの?
Tvůj otec a tvá milá máť,
あなたおのお父様と、優しいお母様は
a ráda-li mě bude znáť?"
私を喜んで迎えてくださるかしら?」

"Moc, má panenko, moc se ptáš,
「余計なことを聞くんじゃない
jen honem pojď - však uhlídáš.  uhlídáš→vidĕt
いいから急いでおいで、そうすれば分かる
Jen honem pojď - čas nečeká,
いいから急いでおいで、時は待ってくれない
a cesta naše daleká.
僕たちの行く道は遠い。
Co máš, má milá, v pravici?"
おやお前、右手に何を持っているの?」

"Nesu si knížky modlicí."
「お祈りの本よ」

"Zahoď je pryč, to modlení
「捨てなさい、祈りの本は
je těžší nežli kamení!
石よりも重い!
Zahoď je pryč, ať lehce jdeš,
捨てなさい、身軽に行けるよう
jestli mi postačiti chceš."
僕について行きたいなら」

Knížky jí vzal a zahodil,
男は本を取り上げ、投げ捨てた
a byli skokem deset mil.
そして二人は十里を駆けて行った。

A byla cesta výšinou,
道は丘を越え
skalami, lesní pustinou;
岩場を過ぎ、森の空き地を過ぎ
a v rokytí a v úskalí  rokytí→rákos
茂みや絶壁では
divoké feny štěkaly;
野犬が吠え
a kulich hlásal pověsti:  kulich=Owl
フクロウは告げていた
žetě nablízku neštěstí. -
不幸が近づいていると。

A on vždy napřed - skok a skok,
男がいつも前を、駆けて行き
a ona za ním, co jí krok.
女は後を、懸命についていく
Po šípkoví a po skalí
茨や石英岩の上を
ty bílé nohy šlapaly;
白い足が踏んでいき
a na hloží a křemení
棘や尖った岩の上に
zůstalo krve znamení.
血の痕を残して。

"Pěkná noc, jasná - v tento čas  
「美しい明るい夜、このときに
mrtví s živými chodí zas;
死人は生者と再び交わる
a nežli zvíš, jsou tobě blíž -
知らぬ間に、お前のそばに
má milá, nic se nebojíš?"
愛しいお前、怖くないのか?」

"Což bych se bála? Tys se mnou,
「なぜ私が怖がるの? あなたが傍にいて
a ruka Páně nade mnou.
神様が手を私に差し伸べてくださってるのに。
Pověz, můj milý, řekni jen,
教えて、あなた、ただ教えて
jak je tvůj domek upraven?
あなたのお家はどうなっているの?
Čistá světnička? Veselá? (この一行をドヴォジャークは省略)
きれいな居間がある?明るいの?
A zdali blízko kostela?"
近くに教会はあるの?」

"Moc, má panenko, moc se ptáš,
「余計なことを聞くんじゃない
však ještě dnes to uhlídáš.
今日のうちに分かることだ。
Jen honem pojď - čas utíká,
いいから急いでおいで、時は経ち
a dálka ještě veliká.
行く手はまだ遠い
Co máš, má milá, za pasem?"
お前、ベルトに何を付けているの?」
"Růženec s sebou vzala jsem."          
「ロザリオを持ってきたの」

"Ho, ten růženec z klokočí
「ふん、そんなナッツのロザリオは
jako had tebe otočí!
蛇のようにお前に巻き付き
Zúží tě, stáhne tobě dech:
締めつけ、息を詰まらせる。
zahoď jej pryč - neb máme spěch!"
捨てなさい、僕たちは急いでいるんだから」

Růženec popad, zahodil,
男はロザリオを摑むと、投げ捨てた。
a byli skokem dvacet mil.
そして二人は二十里を駆けて行った。

A byla cesta nížinou,
道は低地に入り
přes vody, luka, bažinou;
川や、草地や、沼地を越えて
a po bažině, po sluji  *sluji=grotto
沼や洞穴のあたりは
modrá světélka laškují:
青い火の玉が漂っていた。
dvě řady, devět za sebou,
九つずつ、二列になって
jako když s tělem k hrobu jdou;
遺体が墓地に運ばれる時のように
a žabí havěť v potoce
小川のヒキガエルは
pohřební píseň skřehoce. -
弔いの歌を歌っている・

A on vždy napřed - skok a skok,
男は前を、駆けて行き
a jí za ním již slábne krok.
女は弱まった足取りでついていく        
Ostřice dívku ubohou
蘆の葉が、可哀そうな娘を
břitvami řeže do nohou;
カミソリのように足に切りつけ
a to kapradí zelené
緑の羊歯の葉は
je krví její zbarvené.
女の血に染まる。

"Pěkná noc, jasná - v tu dobu
「美しい明るい夜、このときに
spěchají živí ke hrobu;
生者は墓へと急ぐ・
a nežli zvíš, jsi hrobu blíž -
知らぬ間に、お前のそばに
má milá, nic se nebojíš?"
愛しいお前、怖くないのか?」

"Ach nebojím, vždyť tys se mnou,
「ええ、怖くなんかないわ、あなたが傍にいて
a vůle Páně nade mnou!
神様の御心が私を見守ってくださってるのに。
Jen ustaň málo v pospěchu,
ただちょっと、急ぐのをやめて
jen popřej málo oddechu.  *Popřej→Popřat→přat
少しだけ休みたいの。
Duch slábne, nohy klesají,
気は遠くなり、足はもつれ
a k srdci nože bodají!"
ナイフが心臓に突き刺さったみたい!」

"Jen pojď a pospěš, děvče mé, 
いいからおいで、急ぐんだ、愛しい娘よ、
však brzo již tam budeme.
もうすぐ、あそこに着くから。
Hosté čekají, čeká kvas,
客人たちと、宴席が待っている
a jako střela letí čas. -
矢のように時は飛び去る
Co to máš na té tkaničce
何がその紐に付いているんだ
na krku na té tkaničce?"
その首から下げた紐に?」

"To křížek po mé matičce."
「母の十字架です」

"Hoho, to zlato proklaté *Proklatě→verflucht
「おお、忌々しい金の十字架は
má hrany ostře špičaté!
先が鋭く尖っている
Bodá tě - a mě nejinak,
それはお前と同様、私も突き刺す。
zahoď to, budeš jako pták!
投げ捨てなさい、鳥のように身軽になるから」

Křížek jí vzal a zahodil,
男は十字架を取り上げ、投げ捨てた。
a byli skokem třicet mil. -
そして二人は三十里を駆けて行った。

Tu na planině široké
すると、広い台地に
stavení stojí vysoké;
高い建物が建っている。
a úzká dlouhá okna jsou,
細長い窓があり
a věž se zvonkem nad střechou.
屋根の上に鐘楼があった。

"Hoj, má panenko, tu jsme již!
「ほら、お前、着いたぞ!
Nic, má panenko, nevidíš?"
何も見えないのか?」

"Ach proboha, ten kostel snad?
「まあ一体なに、あの教会のこと?
Ten hřbitov - a těch křížů řad?"
この墓地と、十字架の列は?」

"To není kostel, to můj hrad!"
「これは教会ではない、僕の城だ!
To nejsou kříže, to můj sad!
これは十字架ではない、我が家の庭園だ! (この一行省略)
Hoj, má panenko, na mě hleď
さあお前、僕を見て
a skoč vesele přes tu zeď!"
喜んでこの塀を飛び越えるのだ!」

"Ó nech mne již, ó nech mne tak!
「おお、私をもう放っておいて!
Divý a hrozný je tvůj zrak;
あなたの眼つきは血走っていて恐ろしい
tvůj dech otravný jako jed,
あなたの息は毒のように気持ち悪く
a tvoje srdce tvrdý led!"
あなたの心は固い氷のよう!」

"Nic se, má milá, nic neboj!
「何も、お前、怖がることはない!
Veselo u mne, všeho hoj:
我が家は陽気で、何でもある

masa dost - ale bez krve,
肉塊もたっぷりーただ血はないが
dnes bude jinak poprvé! -
今日は真っ先にありつけるぞ!
Co máš v uzlíku, má milá?"
お前、その包みには何が入ってるんだ?」

"Košile, co jsem ušila."
「私の縫ったシャツです」

"Netřeba jich víc nežli dvě:    
「二つあればたくさんだ
ta jedna tobě, druhá mně."
一つはお前に、もうひとつは私に」

Uzlík jí vzal a s chechtotem  *vzal→brát
男は包みを受け取ると、高笑いしながら
jej hodil na hrob za plotem.
垣の向こうの墓地に投げ入れた。
„Nic ty se neboj, na mě hleď
「何も怖がることはない、僕を見て
a skoč za uzlem přes tu zeď."
あの包みを追って、壁を飛び越えるんだ」

"Však jsi ty vždy byl přede mnou,
「でもあなたは、ずっと私の前にいて
a já za tebou cestou zlou;
私はあなとの苦しい道のりをついてきたの
však jsi byl napřed po ten čas:
ずっと私の前にいたのだから
skoč a ukaž mi cestu zas!"
壁を跳んで、もう一度道を示して


Skokem přeskočil ohradu,
男は壁を跳び越えた
nic nepomyslil na zradu;
裏切りなど思いもよらずに
skočil do výše sáhů pět -
五尋も高く跳んだが
jí však již venku nevidět:
もう外に女の姿は見えない。
jenom po bílém obleku
ただ、女の白い服が
zablesklo se jest v útěku,
逃げていく方に瞬いていた
a schrána její blízko dost -  *Schrána=ochrana,
彼女の隠れた場所は、すぐ近くにあったが
nenadál se zlý její host!   *nadál= erwartet,
邪な連れは予期していなかった!

Stojíť tu, stojí komora:
そこには小屋があって
nizoučké dvéře - závora;  nizoučké→Nízký;
低い扉に-閂が付いていた
zavrzly dvéře za pannou  zavrzly(過去形)」→zavřít
女は入ると扉を閉めた
a závora jí ochranou.
閂が彼女の守りとなる

Stavení skrovné, bez oken,      
ちっぽけな小屋には窓は無く
měsíc lištami šeřil jen;
月の光が薄暗く漏れ入るだけ
stavení pevné jako klec,
小屋は檻のように頑丈で
a v něm prknĕ - umrlec.
中の棺台の上には、死人が横たわる。

Hoj, jak se venku vzmáhá hluk, vzmach=vzmoci(grow)
ほら、外で高まるあの喧しい音は
hrobových oblud mocný pluk;
墓場に群れなす強そうな怪物たち。
šumí a kolem klapají
囁き、うろつき、手を打ち鳴らし
a takto píseň skuhrají:
こんな歌を唸った。


"Tělu do hrobu přísluší,
「肉体は墓に入るもの。
běda, kdos nedbal o duši!"
哀れ、霊魂に思い至らぬ者よ!」

A tu na dvéře: buch, buch, buch!
その時扉を叩く音:ドン、ドン、ドン!
burácí zvenčí její druh:
女の連れは外で叫ぶ
"Vstávej, umrlče, nahoru,
「起き上がれ、死人よ、起き上がれ
odstrč mi tam tu závoru!"
その閂を外すんだ!」

A mrtvý oči otvírá,
死人は目を見開き
a mrtvý oči protírá,  *protírá→protřit
目をこすり
sbírá se, hlavu pozvedá  *pozvedá→pozdvihnout
力をこめて、頭をもたげ
a půlkolem se ohlédá.
辺りを見回す。
"Bože svatý, rač pomoci,
聖なる神さま、どうかお助けください   
nedej mne ďáblu do moci! -
私を悪霊の手に渡さないでください!
Ty mrtvý, lež a nevstávej,
死人よ、横たわり、起き上がらないで
pánbůh ti pokoj věčný dej!"
神様がお前に永遠の平穏を与えますよう!」

A mrtvý hlavu položiv,
すると死人は頭を横たえ
zamhouřil oči jako dřív. - zamhouřil=mhouřil
さっきまでのように目を閉じた。

A tu poznovu - buch, buch, buch!
するとまた:ドン、ドン、ドン!
silněji tluče její druh:
女の連れはさらに激しく叩く
"Vstávej, umrlče, nahoru,
「起き上がれ、死人よ、起き上がれ
otevři mi svou komoru!"
この部屋を開けるんだ!」

A na ten hřmot a na ten hlas
この喧しい音と声に
Se mrtvý zdvihá z prkna zas
死人は棺台からふたたび起き上がり
a rámě ztuhlé naměří
硬直した腕を伸ばす
tam závora kde u dveří.
扉の閂の方へ。

"Spas duši, Kriste Ježíši,
「わが魂をお救いください、主イエス様
smiluj se v bídě nejvyšší! -
この最悪の不幸を憐れんでください。
Ty mrtvý, nevstávej a lež;
死人よ、起きないで寝ていて
pánbůh tě potěš - a mne též!"
神様がお前を慰めてくださる-私をも!」
A mrtvý zas se položiv, 
すると死人はまた横たわり         
natáhnul údy jako dřív. -
さっきまでのように、手足を伸ばした。

A znova venku: buch, buch, buch!
まとも外から:ドン、ドン、ドン!
a panně mizí zrak i sluch!
乙女は目も耳も霞んでくる!
Vstávej, umrlče, hola hou,
「起き上がれ、死人よ、ホラホウ
a podej mi sem tu živou!
その生者を渡せ!」

Ach běda, běda děvčeti!
ああ、可哀そうな、可哀そうな娘!
Umrlý vstává potřetí
死人は三たび起き上がり
velké, kalné své oči
大きく濁った眼を
na polomrtvou otočí.
半死半生の娘に向ける。

"Maria Panno, při mně stůj,
「マリア様、私のそばにいて下さい
u syna svého oroduj!
みどり児とともに祈ってください!

Nehodně jsem tě prosila:
私はとんでもないお願いをしてしまいました
ach odpusť, co jsem zhřešila!  *Zhřešilý = kdo zhřešil, der gesündigt hat
ああ、お赦し下さい、私は罪を犯しました
Maria, matko milosti,
マリア様、慈悲深い聖母様
z té moci zlé mě vyprosti."
邪悪な力から私を解き放ってください!」

A slyš, tu právě nablízce
ほらお聞き、その時近くの
kokrhá kohout ve vísce;  Vesnice
村で雄鶏が時を告げる
a za ním, co ta dědina, 
それに続いて、村の
všecka kohoutí družina.  *Družina = consortes,
すべての雄鶏が一斉に鳴く。

Tu mrtvý, jak se postavil,
すると起き上がっていた死人は、
pádem se na zem povalil,
地面にばたりと倒れた。
a venku ticho - ani ruch:
外は静まり、気配もしない。
zmizel dav, i zlý její druh. -
死人の群れも、邪な男も。

Ráno když lidé na mši jdou,
朝、村人がミサに来ると
v úžasu státi zůstanou:
仰天して立ちつくす。
hrob jeden dutý nahoře,
墓のひとつが空になり
panna v umrlčí komoře,
乙女が死人の安置小屋に
a na každičké mohyle
そしてどの土饅頭の上にも
útržek z nové košile. -
新しいシャツの切れ端が。

Dobře ses, panno, radila,
よくぞ、乙女よ、助けを求めた
na boha že jsi myslila
神様のことを思ったから
a druha zlého odbyla!
邪な連れを阻めたのだ!
Bys byla jinak jednala,
もし、そうしていなかったら
zle bysi byla skonala:
恐ろしい結末になっていたろう。
tvé tělo bílé, spanilé,  spanilý=graceful
お前の白い、清らかな体は
bylo by co ty košile!
あのシャツの切れ端のようになっていたろう。
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